●脊髄部分の異常による肋間神経痛
脊髄神経が束となって走っている背骨。この脊髄神経が何らかの原因によって圧迫され、神経痛を 引き起こすケースがあります。神経圧迫を起こす原因は「骨折による神経圧迫」「脱臼による神経圧迫」 「椎間板ヘルニアによる圧迫」「腫瘍による圧迫」などが考えられます。これらのほかにも 自動車事故などの外部環境による大きな衝撃・圧力によって内出血が起こり、脊髄神経の周囲を 血液が圧迫してしまい神経痛が発生するケースもあります。また、すべり症による骨のずれ、脱臼・骨折 などによる骨のずれによる神経圧迫などもあります。こういった場合にはトイレでの力み、くしゃみや あくびといった場合、また咳などの際にも痛みが走る場合があります。足先、太ももとなると、 肋間神経痛だけでなく、座骨神経痛や椎間板ヘルニアなども 疑われます。もしも、腰以下に痺れといった症状が発生した場合、すぐにでもお近くの病院で レントゲン・MRI検査を受けられることをお奨め致します。「この程度の痛みなら大したことない」 「我慢できる痛みだし」と放置することだけは絶対に避けてください。放置して良くなることは まずありません。酷くなることが殆どです。
●神経根の障害による肋間神経痛
肋間神経は胸椎から胸に向けて走っています。上部7対は肋骨 沿いに走り、残る5対は下部の腹部へと延びています。神経根障害はこの肋間神経 が出口(胸椎)の部分で何かしらの圧迫を受け神経痛症状が発症してしまいます。この神経根を 刺激する原因は椎間板ヘルニアやすべり症などの骨の変形などによるものが多いです。 賞状の特徴としては両胸に平均的に神経痛が発生するのではなく、どちらか一方の胸に 神経痛が発生するケースが多いです。
【余談:椎間板ヘルニアとは】
脊椎には24の椎骨と呼ばれる骨があります。その24の椎骨の間に挟まれているブヨブヨした
クッションのような緩衝成分が椎間板と呼ばれるものです。椎間板は体を曲げたり伸ばしたり
した際に背骨にかかる負担を和らげ、各椎骨にかかる負担を分散・軽減させています。
しかし、限度を超える負担がかかった場合、その椎間板の内側にある髄核が外側の繊維輪軟骨
と呼ばれる皮の部分を破り神経根を圧迫してしまいます。その「飛び出した状態」のことを
「ヘルニア」と呼び、椎間板が飛び出してしまった状態を「椎間板ヘルニア」と呼ばれるわけです。
この椎間板ヘルニアは腰椎部分への激痛が特徴的ですが、症状がひどくなると
座骨神経痛などを併発し、臀部から太腿、最終的には足先にまで痺れが拡大していきます。
遅くとも太腿に痛みが走った時点で病院でのレントゲン,MRI検査をお奨めします。
詳しくは腰痛治療ナビ:ヘルニアページにあります。
●内臓の異常からくる肋間神経痛
案外知られていないのですが肋間神経痛には内臓の異常からくるものも あります。この内臓の異常による肋間神経痛の厄介なところは場合によっては 検査で異常が見られない場合があることです。ですので、この内臓系疾患からくる肋間神経痛には注意が必要です。
肋骨の中には内臓が詰まっています。胃,すい臓,肝臓,心臓,肺,脾臓など、 肋骨に包み込まれている内臓は非常に多いです。そして、これら内臓は脊椎にある 回旋筋と密接な関係があり、内臓に不調があった場合にはこの回旋筋が機能不全に 陥ります。その結果、回旋筋が支えていた骨格部分がゆがみ、また回旋筋が負担していた 身体的負担を周囲の筋肉が補う事になります。当然、そうなると筋肉は疲労し、 徐々に骨格は歪み、神経圧迫へと繋がっていきます。そして神経圧迫の結果として 肋間神経痛が発生するのです。これは筋肉疲労と 骨格の歪みが原因ですので、カイロプラクティック・整体といった身体の歪みを 改善する施術を受けることによって症状緩和されます。また稀にではありますが、 内臓の調子が回復することにより、回旋筋が正常な機能を取り戻して症状緩和 されることもあるそうです。
●帯状疱疹(ウイルス)で肋間神経痛
最後の原因はヘルペスウィルスによる感染症による肋間神経痛です。 ヘルペスウィルスが脊髄神経節に進入、皮膚へと移動することで感染を引き起こします。 そして感染を引き起こした神経が管轄している皮膚領域に沿って激しい痛みを引き起こすのです。 この場合、ヘルペスウィルスによって感染した皮膚組織は赤い湿疹が浮かび上がり、水泡が 出てきます。同時に肋間神経に沿って痛みが発生してくるのは まさにこのヘルペスウィルスによる感染が原因なのです。このヘルペスウィルスは 成人は誰もが保有しているウィルスのため、誰もがヘルペス感染による 肋間神経痛に襲われる可能性を持っているということができます。
●帯状疱疹(ウイルス)は治り易い
肋間神経痛を引き起こすヘルペスウィルスが成人が基本的に 保有しているウィルスと知って驚かれた方も多いと思います。ですが、ご安心ください。 成人が保有しているウィルスであり、皆さんも経験がおありだと思います水疱瘡の 原因にもなるウィルスですので、逆をいうと対策も取り易いのです。ですので、薬などに よる治療も比較的容易で、肋間神経痛の中での完治までが比較的 簡単だと考えてもらって良いと思われます。ただ、このヘルペスウィルスによる場合は 骨格の歪みなどが原因ではありませんので、どういった姿勢であっても肋間神経痛 が発生します。ですので、骨格がゆがんでいないのに、どうしてか肋間神経痛 が出てきている場合は、このヘルペスウィルスによる肋間神経痛を疑って 見てください。この症状はストレスが原因となる場合が多いそうですので、ストレスに 自覚がある方で上記のような肋間神経痛にお悩みの方は一度 病院にて検査を受けてみることをお奨めします(皮膚上の水泡などの目視ができる場合に限ります)